あなたの会社のセクハラ対策は大丈夫?

ケース5:セクハラ慰謝料訴訟

 

広島高裁判決 平成16年9月2日

 

●トラブルはこうして起きた
上司が部下の女性に対し、10数回にわたって卑猥なメールを送信。
また、勤務時間中に職場内において胸を触るなどしたため、被害女性が慰謝料の支払いを求めました。

 

●判決内容をチェック
会社は、セクハラ対策として、支店長・所長会議で注意を喚起し、セクハラ防止のポスターやビデオテープ等を準備して、支店営業所にこれを貼るなどするように指示したのだから、会社に責任はないと主張しました。

 

しかし裁判所は、会社が従前セクハラの防止に向けた具体的措置を社内において何ら講じていなかったこと、公的機関から「セクハラがあるようなので注意されたい」旨の電話があり、加害者が出席していた支店長・所長会議において総務部長が注意したものの、会議の行われた後、同月内に再度セクハラ行為をしたことなどから、会社のとった措置には十分な予防効果はなかったとして、会社の主張を認めませんでした。

 

その上で、裁判所は、会社としては被害者が安心して被害を申告できるような窓口を社内に設置し、セクハラを行った者に対しては懲戒処分もあることを告示するなど、セクハラを実際に防止するためのより強力な措置を講じる必要があったと示しました。
そして、上記上司の行為は不法行為に当たると判断し、会社に対し慰謝料50万円、弁護士費用5万円の合計55万円の支払を命じました。