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会社役員も割増賃金を支払う義務を負う!?

最終更新日 2015年 05月07日
監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所 代表社員 弁護士 谷原誠 監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠

ケース2:割増賃金支払い請求

 

大阪地裁判決 平成21年1月15日

 

●トラブルはこうして起きた
複数の社員からの請求にもかかわらず、会社が社員らに割増賃金を支払わなかったため、社員らが、会社の社長、取締役、監査役に対して割増賃金相当額の損害賠償請求を求めました。

 

●判決内容をチェック
裁判所は、株式会社の社長、取締役及び監査役は、会社に割増賃金を支払わせる義務を負っていると判断。
社長らが、この義務を怠り支払わせなかった場合、割増賃金相当額を社員に自ら支払わなければならないとして、割増賃金を支払わなかった時期の社長らに、連帯して社員らに合計1396万8855円の割増賃金相当額の支払を命じる判決を出しました。

 

●問題を法的に解説
社員からの、突然の残業代請求を防ぐためには、どうすればいいでしょうか?
就業規則を定める、タイムカードを導入する、など会社が主体となって社員の出退社時刻を管理し、労働時間に対応した給料を支払うことが必要です。

 

もし、会社が管理しないところで社員に残業されてしまうと、会社の管理が行き届かず、だらだらと仕事をしてしまい、効率的な仕事ができなくなるおそれがあります。
その上、残業代の請求という予期せぬ突然の出費のために会社の経営も悪化するおそれがあります。

 

さらに、会社の管理態様が悪質と判断された場合には、付加金を課され、残業代以上の支払いを命じられるおそれさえあるのです。
しかも、複数の社員から一斉に残業代を請求される場合もあり、その場合には、会社は一度に多額の金銭を支払わなければならなくなるので経営に支障を来すことは必至です。

 

また、会社だけでなく社長自身や役員も、会社が払っていない賃金相当額を支払わなければならない場合もあるので注意が必要です。

 

社員の労働時間をしっかり管理し、過分な賃金の支払い、予期せぬ出費を防止し、会社を守りましょう。

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