労働審判とは何か?
労働審判とは、企業と個々の労働者との間の個別労働紛争について、裁判官1名と労働関係の専門的な知識経験を有する者2名によって構成される労働審判委員会が、原則として3回以内の期日で審理し、調停による解決を試み、調停が成立しない場合には労働審判を行うという手続です。
従来、企業と労働者との間の個別労働紛争は、民事訴訟など通常の裁判手続によって行われていましたが、個別労働紛争の増加に対応するため、裁判所において専門的な労働紛争解決機関を設立することにより、通常の裁判手続によるよりも、労働紛争を迅速、適正かつ実効的に解決することを目的として労働審判制度が創設されました。
通常の裁判手続と比較した特色をまとめると、以下のとおりです。
①労働審判委員会が紛争処理を行うこと(労働審判法7条~9条)
②原則3回以内の期日で審理を終了させること(労働審判法15条2項)
③調停の成立による解決を試みること(労働審判法1条)
④調停が成立しない場合、権利関係を踏まえつつ事案の実情に即した解決を行うための審判をすること(労働審判法1条)
⑤訴訟手続と接続していること(労働審判法22条)
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