出向と転籍とは何か?
目次
出向
出向とは、労働者が自己の雇用先(出向元)に在籍したまま、他の企業(出向先)の指揮命令下で業務に従事することをいいます。
出向の場合、出向する労働者は、出向元においては休職となることもあります。
労働時間、休日、休暇などの労働条件は、出向先の就業規則によって定められ、労務遂行の指揮命令権も出向先が持つことになります。
転籍
転籍とは、労働者が自己の雇用先(転籍元)から他の企業(転籍先)へ籍を移して当該他企業の業務に従事することをいいます。
転籍の方法としては、①A会社(転籍元)を退職し、B会社(転籍先)に就職する方法、②A会社(転籍元)とB会社(転籍先)との間で、A会社が労働者に対して有する債権債務をB会社に包括的に譲渡する方法の2つがありますが、どちらの場合でも労働者の同意が必要となります。
目的
出向や転籍は、会社・関連会社への経営・技術指導、従業員の能力開発・キャリア形成、雇用調整、中高年高齢者の処遇などの目的のために日常的に行われています。
出向と転籍の違い
出向と転籍の違いは、出向元あるいは転籍元と労働者の間で労働関係が存続しているか否かによります。
すなわち、出向の場合は、出向元との労働関係は存続していますが、転籍の場合は、転籍元との労働関係は解消されて、新たに転籍先との間で労働関係が成立することになります。
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