ネット社会のデジタル化が社員の不満を爆発させる?
じつは、現代がネット社会であることも労働トラブルの増加の一因です。
社員が会社に対して不満を抱いても、「それは自分一人かもしれない」と思っていたり、「不満を言う相手もいない」という状況はよくないことなのですが、逆に、不満を言葉にすることができないことで、会社と社員のトラブルは表面化しにくいでしょう。
しかし、現代社会は情報があふれており、インターネットで自分と同様の立場に置かれた人のアドバイスを受けたり、解決方法を調べたり、自分が会社に対して要求できることも即座に検索できます。
情報や知識を得ることで、社員は自己の正当な権利を主張することも可能となりました。
しかし、安易に自分が主張できそうな権利を探し出し、権利を濫用する社員が増えたこともトラブル増加の原因と考えられます。
例えば、理由もなく遅刻や無断欠勤が多い社員について、その上司に散々注意させ、「今度無断欠勤をしたら辞めてもらうことになる」とまで説明したのに、繰り返し無断欠勤をした社員を解雇したところ、社員が「解雇権の濫用だ」と主張してきたため、困って相談に来られた社長さんもいました。
さらには、メール等を使って一斉に人を傷つけるような内容の文章を社内に流す、特定の相手にセクハラになる内容の文章・画像を送付する、という手段を使うことにより、いじめや嫌がらせ、パワハラ・セクハラを簡単に行うことができるようになったことも労働トラブルの増加の原因になっているといえます。
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