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元社員からある日、突然届く…未払い残業代の内容証明

最終更新日 2015年 04月29日
監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所 代表社員 弁護士 谷原誠 監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠

ところで、経営者のみなさんに質問です。
社員との関係は、上手くいっていますか?

 

「仲良くやってるよ、社員は家族みたいなものだ」
「社員の自主性を尊重して社員にまかせているけど、何の問題もない」

 

そんな社長さんこそ、じつは要注意かもしれません。

 

なぜなら、安心して対策をとらないでいると、かえって労働トラブルに巻き込まれやすいからです。

 

ここでひとつ、労働トラブルの実例を紹介します。

 

ある日突然、社長のもとに会社を辞めた元社員の弁護士から内容証明が届きました。
それは、「残業代を払え」という内容の通知書でした。

 

社長の話では、その社員は円満に退職したはずとのことで、きちんと給料も払っていました。
そもそも、残業なんてさせた覚えはないといいます。
それなのに、未払い残業代を払わなければ法的手段に訴える、というのです。

 

そこで驚いた社長は、あわてて私どもの法律事務所に電話をかけたとのことでした。

 

社長の話を聞いてみると、こうでした。
社長と元社員はつき合いも長く、互いに信頼し、良好な関係を築いていたそうです。
そのため、労働時間の管理については特にタイムカードなどを利用せず、定時で出社・退社しているものとして、給料を払っていました。
しかも、在職中に社員から残業代を請求されたことは一度もなかったそうです。

 

その後、私が会社の代理人となり、元社員側と交渉しましたが話し合いでは解決せず、裁判になりました。

 

裁判では、社員が出社・退社時間を記載していた手帳が証拠として提出され、最終的には元社員に和解金を払うことで和解しました。
請求されていた残業代よりも減額はしましたが、金額は何百万円にもなり、会社にとって手痛い出費となってしまいました。

 

当初、社長は和解金を支払うことに強く抵抗していました。
これまで、定時で出社・退社をして残業代はない、ということで元社員と合意し、何の不満も問題もなく勤務し続けていたのですから、納得がいかないという気持ちは分かります。

 

しかし、法律の世界では、この考え方では負けてしまいます。

この社長がトラブルに巻き込まれた一番の原因は、「自分の会社は大丈夫」、「労働トラブルなんて起きない」と思い込んでいたことにあります。

 

タイムカードなどを導入し、社員の労働時間をきちんと管理していれば、このようなトラブルには巻き込まれなかったはずです。

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