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年次有給休暇の買い上げは可能か?

最終更新日 2020年 03月22日
監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所 代表社員 弁護士 谷原誠 監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠

労働基準法では、「使用者は、その雇入れの日から起算して6ヶ月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、10労働日の有給休暇を与えなければならない」と規定し(労働基準法39条)、年次有給休暇を労働者の権利として認めています。

 

その趣旨は、労働者の心身の疲労を回復させ、労働力の維持培養を図るとともに、ゆとりある生活の実現に資することにあります。

 

そのためには、現実に労働者を休ませることが必要となります。

 

年次有給休暇を買い上げた場合は、相応の金銭を与えたとしても、現実に労働者を休ませたことにはなりません。

 

したがって、年次有給休暇の買上げの予約をし、これに基づいて労働者が請求することができる年次有給休暇の日数を減らしたり、請求された日数を与えないことは、労働基準法第39条に反するとことになります(昭和30年11月30日 基収4718)。

 

しかし、退職をする場合の有給休暇の残日数や、消滅時効にかかる有給休暇の残日数の場合のように、結果的に未消化の年休の日数に応じて年次有給休暇を買い上げることは違法ではないと考えられています。

 

この場合は買取額についても任意で決めることができます。

 

なお、法第39条に定められた有給休暇日数を超える日数を労使間で協約しているときは、その超過日数分については買取りを行うことは可能です。

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