代表者とは誠実に交渉する義務がある!?

団体交渉義務の内容としては、労働者の代表者と誠実に交渉しなければならない義務、すなわち誠実交渉義務があります。

 

この誠実交渉義務に反する例としては次のものがあります。

 

・何の理由もなく交渉を拒否すること
・最初から合意達成の意思がないことを明言して交渉をすること
・組合の理解を得るために論拠を示したり必要な資料を提示したりするなどの具体的な対応をしないこと
・会見して協議を行わないこと

 

団体交渉の拒否などについて裁判になっていたり、労働委員会に不当労働行為として救済が申し立てられていることなどを理由として団体交渉を拒絶することはできないので注意をしてください。

 

ただし、双方が合意達成のための主張を出し尽くし、これ以上交渉を継続しても合意達成はおろか進展が見込めないというような場合に団体交渉を打ち切ることや、暴行や脅迫等によって団体交渉を行うなど社会的相当性を超えた状況になった場合に団体交渉を打ち切ることは、打ち切りについての正当な理由があるとして誠実交渉義務違反とはならないと考えられます。

 

もっとも、期間の経過によりその状況に変化があった場合には、会社は再び団体交渉に応じる必要が発生することもあるので、その点は気をつけてください。

 

また、誠実交渉義務とは、あくまで合意達成に向けて誠実に交渉しなければならないという義務なので、労働組合からの要求事項についてすべて受け入れなかったからといって不当労働行為(誠実交渉義務違反)とされるわけではないということは理解しておきましょう。