労働トラブルが増加している原因は人間関係に問題が?

ところで、労働トラブルが増加している原因は何なのでしょうか?

 

ひとつには、景気の悪化にともなう解雇により離職者が増加したことが考えられます。
統計データからもわかるように、景気が悪化していった平成14年から平成21年にかけて徐々に相談件数が増加し、景気が底をついた近年、相談件数の増加は止まっているからです。

 

また、ふたつめには嫌がらせ・いじめの相談が増えていることが挙げられます。

 

厚生労働省が公表している「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ」の報告があります。
これによると、嫌がらせ・いじめ増加について次のような指摘がされています。

 

・「企業間競争の激化による社員への圧力の高まり」
・「職場内のコミュニケーションの希薄や問題解決能力の低下」
・「上司のマネジメントスキルの低下」
・「上司の価値観と部下の価値観の相違の拡大」など。

 

会社が終身雇用制をとることが当たり前でなくなった現代において、社員同士の人間関係も希薄となり、身近な同僚とのコミュニケーションすらうまく図れないといった状況があるようです。

 

すると、人間関係についての問題も発生しやすく、また一度発生してしまうと、人間関係が希薄な職場においてはより解決が困難であるということでしょう。

 

社長さんの相談を聞いていても、セクハラ・パワハラや会社の人間関係など、さまざまな理由で精神的に疲れてしまい、会社に休業を申し出る社員が想像以上に多いことに驚かされます。

 

社員がそうした状態になる前に、社長さんの多くは、「誰かに相談すればよかったのに」と口を揃えます。

 

確かにその通りで、相談する相手がいれば人間関係の問題が発生することは減るでしょう。
しかし、そもそも相談する相手がいない社員が多いのが現状です。

 

社長には、社員が相談できる社内環境の整備も求められているのです。