経歴詐称 懲戒解雇(1)

裁判例では、経歴詐称で懲戒解雇を行うためには、当該経歴詐称が、採否の決定に重大な影響を及ぼすものである必要があるとしています。

 

そして、重大な経歴詐称といえるか否かについては、企業の種類、性格に照らして、詐称の事実が事前に発覚すれば、その者を雇用しなかったであろうと考えられ、客観的にもそのように認められるのが相当であるかによって決定されるとしています(弁天交通事件 名古屋高判昭和51年12月23日)。

 

したがって、重大な経歴詐称に該当する場合は懲戒解雇することができますが、そうでない場合には、懲戒解雇は権利濫用として無効になります。

 

上記裁判例は、職歴を詐称したことを理由とした懲戒解雇を有効としています。

 

また、学歴や犯罪歴を詐称したことを理由として懲戒解雇を認めた裁判例もあります(炭研精工事件 最一小平成3年9月19日、メッセ事件 東京地判平成22年11月10日)。